- 血中の甲状腺ホルモンは、その大部分が蛋白と結合しています。
- 結合蛋白にはthyroxine-binding globulin(TBG)、throxine-binding prealbumin(TBPA)、アルブミンがあります。
- 生理学的に活性を持つのは、遊離状態にある甲状腺ホルモンです。
- 総T4は遊離しているT4と結合しているT4の和になりますので、妊娠、ネフローゼ、生まれつきの結合蛋白量および質の変動があれば、遊離は正常なのに総T4が変化する状態になります。総T4の測定時にはTBG値又はT3摂取率の測定も合わせてする必要があります。
- T3摂取率はラベルしたT3を加えて、結合蛋白の甲状腺蛋白未結合部分に結合させ、残ったT3を測定します。亢進、結合蛋白減少の場合は未結合部分が少なくなりますので、T3摂取率は増加し、反対に低下、結合蛋白増加は未結合部分が多くなります。
- FT4I(FreeT4Index)は総T4とT3摂取率を乗じたものです。亢進の場合、総T4、T3摂取率も増加するのでFT4Iは増加し、反対に低下の場合は総T4、T3摂取率も低下するのでFT4Iは低下します。
- 結合蛋白が増加したときは総T4が増加しますがT3摂取率は低下しますのでFT4Iは正常になり、また結合蛋白が低下したときは総T4が低下しますがT3摂取率は増加しますのでFT4Iは同じく正常になります。